”バード”「チャーリーパーカーの人生と音楽」という本を読んだ。
幼少期から死までの事実に基づいて書かれた335ページ。
並外れた音楽的才能、精神が炸裂している。
読んでいるだけでまるで音楽を聴いているように興奮してくる。
マイルスデイビスの自叙伝を読んだ時にも同じ興奮があった。
俺にとって彼らの生み出した音楽JAZZは宇宙のように無限を感じる。
難解な音楽理論は全くわからないし、彼らが感じていた音や
溢れ出すインスピレーションも想像すらできない。
それでも聴いた瞬間に現実からトリップさせられるこの音楽は
理屈抜きに人間の成せる最高峰の音楽である事は間違いない。
生命の鼓動のように原始的であり次元を超えるほどに崇高な響き。
その音はすべての偏見を消し去り殻を突き破り自由であることを
思い起こさせてくれる魔法の音楽。
そんな天才の物語も最後は「死んだ」というたった一言で幕を閉じる。
あまりの呆気なさに「死ぬ」という事はこいう事なんだと思った。
投稿者「staff」のアーカイブ
H1親を想う
久しぶりに帰郷した。
両親を伴い墓参りをし思い出深い今は亡き人たちに手を合わせる。
すっかり年老いた両親の後ろ姿を見つめながら親不孝ばかりしてきた自分が今になって湧いてくる申し訳なさと感謝の気持ち。
あとどれくらい一緒に歩くことができるだろうか。
戦後の困難を必死に生き抜き子供を育て上げその子供に憎まれ口を叩かれ
疎まれながらも何よりも子供たちの幸せを願ってきた人たち。
腰が曲がりおぼつかない足取りで歩く二人の姿に愛しさと寂しさを感じる。
この二人が自分の根源であり俺の音楽の源なんだなぁって思い
せめて残った余生を安心し笑顔で過ごして欲しいと願うばかり。
H1ひと息つきながら思う事
今年もあと二月で終わりだ。
つい二日前に最後の配信ライブを終えホッとひと息つきながら
同日に発売された新作「AO」の発送業務に追われる。
全国各地からの注文に送り状を書きながらその土地の風景や人を
想像する。
北は北海道、南は沖縄まで遠く離れた場所で自分の音楽を聴いて
くれている人たちを思うとほんと嬉しくなる。
添えられた言葉にもその心の美しさに触れたようで勇気が湧く。
今年1年まだ終わってないが振り返ってみると学びと挑戦の年だった
ように思う。
人間、窮地に立たされると動揺することを超えて冷静になるものだ。
社会への不信感、殺伐としていく人間関係、軋轢、過剰な情報、
差別、上げたらきりがないほど人間社会の灰汁が浮き彫りになった
ように感じる。
合理性を求めすぎて複雑化する日常のシステムに生き辛さを感じて
改めて人間とは?と考えた人たちも多いだろう。
そんなことを感じながら「AO」を作った。
言葉ではなく感覚として心に響く音を目指して。
まだこの先しばらくは不安定な世界情勢が続くだろう。
みんなに伝えたいことが一つある。
周りの情報に惑わされず自分の感覚を信じて常に選択することを
心がけてほしい。
きっとそれが一番大切な時代だから。
もし迷ったらいつでもここに来ればいい。
じゃぁまたね!
H1曝け出す勇気
今日、久しぶりに電車に乗り渋谷まで映画を観に行った。
しばらく訪れることのなかった渋谷には都市開発が進み見慣れぬ建造物も幾つかあり、こうやって記憶にある風景が知らないうちに更新されていくのだろうとただ眺める。
映画館に着いてみると休日明けの平日にもかかわらず意外に人数は多かった。
ここ最近は強く興味を唆られない限り映画館に足を運ばなくなったがこの映画には何かしら刺激を得られると期待していた。
「行き止まりの世界に生まれて」http://www.bitters.co.jp/ikidomari/
”ストリートをスケートボードで駆け回る3人の若者が撮り続けた12年の軌跡”という触れ込みに惹かれた。
それに単なるスケーターカルチャーをファッション的に扱った作品ではないと感じられた。
全編において目も心も離せなかった。
貧困、家庭崩壊、暴力、差別、に喘ぎながらただ一つの希望がスケートボードで街を自由に駆け回ること。
3人の少年がそれぞれに苦難を背負いながら寄り添い支え合いながら生きる姿は美しい。
特に感動したのはこの作品の公平さだ。
自分たちを取り巻く人たちを真実そのままに描いているように思えた。
ドキュメンタリーといえども編集でどうにでも演出できる。
そんな作品も数多いだろう。
この少年達の曝け出す勇気に背筋が伸びる思いだ。
あるがままの自分を描くことについては音楽も同様。
常に心がけたいものだ。
H1WEBサイトリニューアルについて
この度、WELD MUSIC ホームページをリニューアルいたしました。
よりシンプルに目的に特化したページを心掛け制作しました。
新たに加えたFLASH LOOMには未発表曲やART WORKなどプライベートな
作品を紹介しています。
どうぞ心ゆくまでお楽しみください。