今日、久しぶりに電車に乗り渋谷まで映画を観に行った。
しばらく訪れることのなかった渋谷には都市開発が進み見慣れぬ建造物も幾つかあり、こうやって記憶にある風景が知らないうちに更新されていくのだろうとただ眺める。
映画館に着いてみると休日明けの平日にもかかわらず意外に人数は多かった。
ここ最近は強く興味を唆られない限り映画館に足を運ばなくなったがこの映画には何かしら刺激を得られると期待していた。
「行き止まりの世界に生まれて」http://www.bitters.co.jp/ikidomari/
”ストリートをスケートボードで駆け回る3人の若者が撮り続けた12年の軌跡”という触れ込みに惹かれた。
それに単なるスケーターカルチャーをファッション的に扱った作品ではないと感じられた。
全編において目も心も離せなかった。
貧困、家庭崩壊、暴力、差別、に喘ぎながらただ一つの希望がスケートボードで街を自由に駆け回ること。
3人の少年がそれぞれに苦難を背負いながら寄り添い支え合いながら生きる姿は美しい。
特に感動したのはこの作品の公平さだ。
自分たちを取り巻く人たちを真実そのままに描いているように思えた。
ドキュメンタリーといえども編集でどうにでも演出できる。
そんな作品も数多いだろう。
この少年達の曝け出す勇気に背筋が伸びる思いだ。
あるがままの自分を描くことについては音楽も同様。
常に心がけたいものだ。
曝け出す勇気
2020年9月23日