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H1The B Project

今日、3月22日(金)7作目となるソロアルバム「Shido Blues」の発売日。
毎日飽きもせず、部屋に引き篭もり胸の内に響く音を探りながら想像力を膨らませ、
コツコツと形作っていく。
気が遠くなるような作業を苦もなくできるのは単に楽しいからだけではないかもしれない。
もうそれ以外に尽せるものがないというのが本音かなぁ。

 

音楽を始めたきっかけはバンドだった。
1983年頃、たまたま知り合った元ヤンキーに誘われオープンしたばかりのDiscoに遊びに行ったのがことの始まり。
そこには、New Waveというその頃最先端とされていたファッションとサウンドがあり、パンクスやロッカーズたちが屯した。
そこへ通うようになると自然と似たり寄ったりの奴が集まってきて仲間ができる。
みんな一癖も二癖もあるような奴ばかりで、ほんと楽しかった。
その頃、決まった仕事もなくちょうど探していたところに、元ヤンキーの紹介で防水工事の仕事にありついた。
みんないい人ばかりで、ほんと良くしてもらった。
ビルにゴンドラを吊ってそれに乗って外壁の老朽化を調査し表面が浮いた壁にドリルで穴をあけ、エポキシボンドを注入する。
なかなかキツイ仕事ではあったが、人に恵まれた。
中でも、音楽オタクの先輩がいて、その人から色んな音楽を教わった。
音楽だけではなくアートや映画、様々なカルチャーを学んだ。
きっと本人は教えたつもりなどないだろうが、一方的に影響を受けた。
人見知りの俺が何故素直になれたかというと、その人には何に対しても正直で変な偏見がなかったからだろう。
今でも、会えば音楽の話で盛り上がる数少ない貴重な先輩だ。
要はセンスがいいんだなぁ。
Discoで知り合った仲間とバンドを始めた。
ろくに楽器なんて出来ないくせに格好だけは一丁前。笑
ドラムは元ヤンキーのトラブルメーカー、ギターはいつもオドオドして不安そうな顔したロカビリーオタク。
サックスが何故か二人、一人はクスリでもきめてるのか、いつもニヤケ顔でフラフラした戯け者。
もう一人は整体師が本職なんだが、なかなかの変態曲者。
ボーカルはナイーブでセンチメンタルなパンク野郎。
俺はといえば現場仕事で稼いだ金を注ぎ込んで弾けもしないウッドベースを買い、MTVのストレイキャツのPVを録画したビデオを食い入るように観て真似るが、何が何だかわからない。
相変わらずカッコばかりであった。笑
因みにバンド名は「Afghanistan Junkeys」。
今ならかなりの顰蹙を買うネーミングだが、命名したのは俺に多大な影響を与えたあの先輩だ。
とにかくインパクトが大事だと言っていたような?

ただ、破茶滅茶でも本気で格好つけてたから楽しかった!
そんなバンドでたった一度だけライブをやった。
誰が企画したのか知らないパーティでの初ステージだ。
エディコクランの曲を数曲やった記憶があるが、まともな演奏ができないことにイラついたのか、次々と破壊行動に転じて最後、元ヤンキーはスネアドラムにスティックを突き刺してた。笑
観客は呆然としていた。笑!

それ以降、誰もバンドの話はしなくなったが、いつも一緒にバカをやっていた。
これが俺のバンド活動の始まりである。
この後に浅井健一と出会い音楽にのめり込んでいくことになる。

 

バンドは衝動で始まり相性が重要。
同じ船に乗り込んで大海原を航海するようなもの。
その冒険に乗るか反るかの2択しかない。
そんな魅力が今どんどん失われているような気がする。
保守的なバンドなんてクソ食らえ!

 

昨年末、これからの自分を考えた時に60歳にしてもう一度バンドという道を歩んでみたいと思った。
それを言うと皆さんは”あのバンドの再結成”をと仰ると思うが、それとはまったく異世界の話です。
本気で格好つけてたあの頃のように、本気でバンドをやりたい。
音楽だけに身を捧げるような純粋さでバンドをやりたい。
いろんな経験をしてきたが、音楽以上に魅力的なものはなかった。
そんな想いがシグナルとなって届いたのか、年明け1番に届いたショートメールがイマイくんだった。
飄々としたイマイくんらしい新年の挨拶。
もう10年近く会っていない。
これは何かの思し召しか?と思い、何かしら一緒にやってみないかと提案したら快く「やろう!」と嬉しい返答が返ってきた。
正月明け早々に香川に戻り、まだ半信半疑だったが、それに向けての曲作りを始めた。
デモを作りイマイくんへショートメールで送る。
そのデモをスピーカーで流しながらそれに合わせてギターを弾いた音源がショートメールで届く。
スマートフォンを使った限りなくアナログ的なコミュニケーションである。
それにお互いのアドバイスやアイディアを交換する。
最初は一緒にセッションしないと出来っこないかと思っていたが、今ではこの遠距離環境に慣れたのか、かなり深いレベルで曲作りが進行している。
フッと気づくと自分が何よりもそれを楽しんでいる。
昔は誰かの家に入り浸り、いつもこうやって音楽を生み出していたことを思い出す。
同世代だからなのか、イマイくんには俺と共通する何か同じエッセンスみたいなものがあると感じる。
彼との共同作業はRosso以来だが、きっとあの頃よりも音楽的親密度は今の方が高い。
二人で作り上げた楽曲をみんなに披露する日を楽しみにしている。

 

もう一人のメンバー辻コースケはSignals以来の共演となる。
バンドにリズムは不可欠だと思い、数少ない人脈から彼を選んだ。
まぁやってみないとわからないではあるが、パーカッションという選択は間違っていないと思うしコースケの演奏はロック的なニュアンスが強く、いい意味でわかりやすい。
ドラムとなるとそれがバンドのリズムの要になるから、そのドラマーのリズムセンスが如実に出る。
いちばん相性がシビアなパートだ。
パーカッションはそれに比べると柔軟な楽器だと思う。
バンドのグルーブを決定するほどまでには重くない。
Signalsでは彼の良さを引き出せぬまま終わったのでこのプロジェクトでは存分に味わってみたいと思う。
東京公演までの京都、岐阜、蒲郡でのライブはコースケと俺との駆け引きが楽しめるだろう。
それはそれで貴重なライブだと思う。
そして、東京で3人が出会う。
そんなバンドストーリーがThe B Projectである。

 

照井利幸

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H1大掃除

年末恒例の大掃除。
最近、つくづく思うのだが掃除をするというのは良いことばかりでマイナスな要因が思いつかない。
いつも自分がいる場所、使う道具なんかを綺麗にしたり整理することで疲れ切っていた自分の頭の中や心のうちが
清らかになり今まで気づかなかった事に気づいたり新たな使い方を思いついたりといい事づくし。
掃除をすることで心身に溜まったストレスの垢が一緒に浄化されていく。
掃除が苦手な人にはぜひお勧めしたい、清々しい気分になれる誰にでもすぐできる魔法を。

今年もあと1日、振り返ってみてもよくわからない1年だった。
でもコロナウイルスによって課せられた様々な制限はまんざら悪いことばかりでもないような気がする。
2020年からの2年間、自分やその周りの状況を見直す時間はたっぷりとあったし、気持ちの整理もついた。
何が必要で何を捨てられるのか、本当に大切なのは何か?

今年1年、俺は大掃除をしていたのかもしれない。
その清々しい気持ちで新年を迎え大きく確かな夢を育てよう!

それではみなさん
良いお年をお迎えください。